家庭用プリンタを選ぶ基準としてメーカーは多機能化と画質を謳い文句にしていることがきわめて多い。しかし、画質という点においては業務用プリンタと比較すると、どれも似たり寄ったりで、遠く及ばないレベルである。そこで、別の側面に注目すると、どのプリンタを選べばいいか、わかりやすい。そしてまた、実はそんなに選択肢が多くないことに気づかされる。多機能化も魅力的な部分だが、後に述べる2つの欠点がある場合、魅力はガクンと減る。なお、家庭用のプリンタのほとんどがインクジェットプリンタなので、本コラムはインクジェットプリンタ(以下、プリンタとして記入)に限定して書くこととする。
まず、プリンタはコンピュータ周辺機器の中では最も進化の遅い部類に入る。
したがって、優れている面は一昔のプリンタと大差ないし、欠点も同様になかなか改善されていない傾向にある。細かくいえばCD-Rラベル印刷、両面印刷、デジカメダイレクト印刷、淵なし印刷などできるようになったりして確かに進歩はしているのだが、たとえるなら、それは携帯電話にカメラ機能がつくような進歩に過ぎない。そこで、優れている面ではなく欠点に注目すると、自ずといいプリンタの条件がなんとなくであるが見えてくる。
それはたとえば、
- インクが詰まる(印字がかすれるなどの症状)
- インク代が高い(ランニングコストがかかる)
などの条件をクリアしているプリンタではないだろうか?
1. インクが詰まる
技術的に難しいのか、インク詰まりをクリアしているプリンタは少ないと思う。そこで、100%ではないが予防手段として、こまめに印刷する。あまり使わないときも不本意ながら常時電源ONにし、プリンタが自動でヘッドクリーニングをできるようにする。ヘッドクリーニングとはインクでヘッドを掃除をする作業である。なので、当然のごとく、印刷しなくてもインクを消費する。中には黒しか詰まっていないのに全色一編に掃除する悪質(?)なプリンタも存在する。
さらに使わないときは電源をOFFにして、 インクカートリッジを本体から外し、冷暗所で袋に完全密封した状態で保存する。などが現時点での対応策となる。
2. インク代が高いプリンタ
基本的に高い。理由はメーカーの思惑として、プリンタ本体を可能な限り安く売り、本体のシェアを伸ばし、インクカートリッジで儲けるビジネスモデルが根本にあるからである。
それを頭の片隅においておくと、本体の安さに惑わされることなく冷静な判断ができると思う。
インクは一体型と各カラー独立タイプがある。しかし、一体型は名前のとおり各色がセットになっていて一つのタンクに収まっている。一色でも無くなると買い換える必要が出てくるが、まとまっている分、安い傾向にある。対して、各カラー独立タイプは、特定の色がなくなってもそれだけ買い足せばいいので、融通は利く。ところが、
6色タイプなど多色化傾向にあるので、全色予備を揃えると結構なお値段になる。
究極のコスト削減は、詰め替えインクを使うと言う裏技である。純正のおよそ1/2〜1/5ぐらいのコストに抑えることができる。詰め替えインクを製造しているメーカーが何社かあり、液体状のインクと注射器がセットになっていることが多い。タンクを再利用し、液体状のインクを注射器で注入する手法である。この手法は万が一、プリンタが壊れるリスクがあることを認識し、自己責任で行う必要が出てくる。
■結論
ファックス、スキャナ、コピー機が一体化している多機能(複合)プリンタが増えたが、印字がかすれるなど原理的な欠点を有するケースは相変わらず多い。ホントは多機能化や画質よりも重要な点で、メーカーには頑張ってもらいたい。これらのことを頭の片隅において、お店の人に相談しながら購入すれば、ハズレは少なくなると思う。
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